私は食品工場で約6年間働きました。
その中でも水産加工工場で働いていた期間が長く、友人には太陽光パネルなどを製造する工場で働いていた人もいます。また、妹も食品工場で働いていました。
そのため、この記事では食品工場で実際に働いた経験だけでなく、ほかの工場で働く友人や食品工場で働いていた妹から聞いた話も踏まえて、食品工場のデメリットを紹介します。
もちろん、食品工場といっても仕事内容や勤務条件は会社によって大きく異なります。
あくまで私自身が働いた経験をもとにした話ですが、食品工場への転職を考えている方は、ぜひ参考にしてください。
私が食品工場で働いて特にデメリットだと感じたのは、次の9つです。
- 夜勤や交代勤務が少ない分、給与が低くなりやすい
- 未経験から入りやすい一方、専門的なスキルを身につけにくい
- 繁忙期と閑散期の差が大きい
- 水産加工などは自然や市況の影響を受けやすい
- ライン作業による身体的な負担がある
- 仕事に慣れると単調で時間が長く感じる
- 人間関係やトイレなど、ライン作業ならではのストレスがある
- 人間関係が大変な工場もある
- ライン作業は自分のタイミングでトイレに行きにくいことがある
順番に詳しく紹介します。
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1. 夜勤や交代勤務が少ない分、給与が低くなりやすい

食品工場のデメリットとして、給与面は挙げておきたいところです。
もちろん食品工場でも夜勤や交代勤務を採用している会社はあります。
ただ、私が働いてきた食品工場では、日勤を中心とした勤務形態が多く、夜勤手当などを大きく受け取れる環境ではありませんでした。
工場勤務では、夜勤や交代勤務によって給与が上がるケースがあります。
そのため、
「夜勤が少なくて生活しやすい」というメリットの裏返しとして、「給与を上げにくい」というデメリットもあります。
実際、友人が勤務していた工場では夜勤を含む勤務形態だったため、勤務時間そのものは大変そうでしたが、その分、給与面ではメリットがありました。
一方で、食品工場の場合は日勤のみの求人も比較的見つけやすいため、
「夜勤はしたくない」
「生活リズムを崩したくない」
という人には向いています。
逆に、
「多少きつくても、とにかく工場勤務で稼ぎたい」
という人は、食品工場だけに絞らず、夜勤や交代勤務のある工場も比較したほうがいいでしょう。

2. 未経験から入りやすい一方、専門的なスキルを身につけにくい

これは食品工場の大きなメリットでもあり、デメリットでもあります。
食品工場は、未経験から入れる求人が比較的多い仕事です。
実際、食品工場のライン作業では、入社後に仕事を教えてもらえば、特別な資格や専門知識がなくても担当できる工程があります。
これは工場勤務が初めての人にとって大きなメリットです。
一方で、仕事を覚えやすいからこそ、専門的なテクニカルスキルを身につけにくいという側面があります。
たとえば機械系の工場であれば、機械加工や設備、保全などの専門知識を身につけ、経験を積み重ねていくことがあります。
一方、食品工場のライン作業では、
「決められた食品を加工する」
「商品を検品する」
「決められた場所に盛り付ける」
「製品を包装する」
といった作業が中心になることもあります。
もちろん食品工場にも、品質管理、生産管理、設備保全など専門性の高い仕事はあります。
しかし、少なくともライン作業だけを長年続けていれば、自然と専門的な技術が身につくとは限りません。
ここは食品工場で長く働くなら、意識しておいたほうがいい部分だと思います。
3. キャリアがマネジメント寄りになりやすい

先ほどの話にもつながりますが、食品工場ではキャリアの方向性について考えておいたほうがいいでしょう。
ライン作業からキャリアアップする場合、私が見てきた範囲では、
現場作業員 → 班長・リーダー → 生産管理 →課長→ 工場長
といったように、現場をまとめるマネジメント側へ進むルートが考えられます。
もちろん会社によって違いますし、品質管理や設備関係など、別の専門職へ進む道もあります。
ただ、機械加工などの職人として技術を極める仕事と比べると、食品工場のライン作業では「職人として技術を磨き続ける」というキャリアは作りにくいと感じます。
食品工場は、効率化や機械化が進んでいる工程も多いためです。
そのため、
「現場作業を続けながら、自分にしかできない高度な技術を身につけたい」
という人は、食品工場だけでなく、機械・電気・設備などの技術職も比較してみたほうがいいでしょう。
一方、
「現場経験を積んで、将来的にはリーダーや管理職になりたい」
という人なら、食品工場でも十分キャリアを築けます。
4. 繁忙期と閑散期の差が大きい

これは私が食品工場で働いていて、かなり大変だと感じた部分です。
食品工場では、扱っている商品によって繁忙期があります。
特に水産加工の場合、時期や水揚げなどによって仕事量が大きく変わることがあります。
私の場合、暇な時期は基本的に定時で帰っていました。
ところが繁忙期になると、状況が一変します。
朝6時に出勤して、夜10時頃まで働き、週6日勤務。
そんな働き方になることもありました。
ここで面白いのが、別の工場で働いていた友人との比較です。
友人は太陽光パネルを製造する工場で働いていました。
お互いの年間残業時間について話したところ、結果的にはそれほど大きな差がありませんでした。
ところが、残業の仕方はまったく違いました。
友人の場合は、
毎日1〜2時間程度の残業が続く
という働き方。
一方、私の場合は、
暇な時期はほぼ定時
↓
繁忙期になると一気に長時間労働
という働き方でした。
つまり、年間の残業時間だけを見れば同じくらいでも、体感的なきつさはまったく違います。
これは食品工場、とくに生鮮食品を扱う工場ならではの部分だと感じました。
「残業が何時間あるか」だけではなく、
「繁忙期と閑散期の差はどのくらいあるのか」
も求人を見るときに確認しておいたほうがいいでしょう。
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5. 水産加工などは自然や市況の影響を受けやすい

これは食品工場すべてに当てはまるわけではありません。
特に私が経験した水産加工のような仕事では、自然環境や原料の確保が仕事に影響することがあります。
魚は工場が好きなタイミングで生産できるものではありません。
漁獲量や魚の状態、市況など、工場だけではコントロールできない要素があります。
実際、私が1社目で働いていた頃、同じくらいの規模の会社で、不漁を理由とした大規模なリストラが行われたこともありました。
私の勤務先では、正社員を中心に雇用が守られました。
ただ、その経験から、
「正社員だから絶対に安心」というわけではない
と感じるようになりました。
もちろんこれは水産加工など特定の業種に限った話です。
食品工場の中にも、大手企業が運営する工場や、需要が安定している食品を製造する工場はあります。
そのため食品工場への転職を考える場合は、
「食品工場かどうか」だけではなく、「何を製造している会社なのか」「会社の規模や事業基盤はどうなのか」
まで確認したほうがいいでしょう。
6. ライン作業は身体的な負担がある

食品工場では、同じ姿勢で長時間作業することがあります。
立ち仕事が多いため、足や腰に負担がかかります。
私自身、男性として食品工場で働いていて、少し苦労したのが作業台の高さでした。
食品工場では女性従業員が多い現場もあります。
そのため、作業台の高さなどが女性に合わせられているケースもあり、身長のある私にとっては少し低く感じることがありました。
そこで、足の位置を工夫したり、腰に負担がかからない姿勢を意識したりしていました。
食品工場では、
- 長時間立つ
- 同じ動作を繰り返す
- 前かがみになる
- 水を使う
- 重いものを扱う
など、工程によってさまざまな身体的負担があります。
また、食品を扱うため、白衣や帽子、マスク、手袋などを着用することもあります。
特に夏場や加熱工程では、かなり暑く感じることがあります。
妹も食品工場で働いていましたが、**「とにかく汗をかくのが大変だった」**と話していました。
白衣などで体が覆われるうえ、手袋なども着用するため、単純に暑いだけではなく蒸れやすいそうです。
休憩時間に汗を拭いたり、着替えたりするなどの対策も必要だったとのことでした。
食品工場では「空調が整っているから快適」とは限りません。
扱う食品や工程によって、寒さ・暑さの感じ方は大きく変わります。
7. 仕事に慣れると、単調で時間が長く感じる

食品工場の仕事は、最初よりも慣れてからのほうがつらいと感じる人もいるかもしれません。
入社したばかりの頃は、覚えることがあります。
「この作業はどうするんだ?」
「次は何をすればいい?」
と考えながら仕事をするので、時間もそれなりに早く過ぎます。
しかし、仕事を覚えてしまうと話が変わります。
同じ作業を何時間も繰り返すことになるからです。
妹も食品工場で働いていましたが、仕事に慣れてルーティン化してくると、
「時間が全然進まない」
と感じるようになったそうです。
これは食品工場に限った話ではありません。
ただ、ライン作業では同じ工程を繰り返すことが多いため、特に感じやすいでしょう。
「難しい仕事は苦手だけど、簡単な仕事ならできる」
という人には向いています。
一方で、
「毎日違う仕事をしたい」
「考えながら仕事をしたい」
「新しいことを覚え続けたい」
という人には、単調さがストレスになる可能性があります。
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8.人間関係が大変な工場もある

これは食品工場そのものの問題というより、職場環境による部分が大きいと思います。
私が働いていた地域では、職場と生活圏が近いこともあり、人間関係がプライベートにまでつながりやすいと感じました。
例えば、
「誰がどこの家族なのか」
「誰と誰が知り合いなのか」
「昨日どこにいたのか」
といった話が、思っていた以上に早く広まることがあります。
田舎の工場では、職場だけの付き合いだと思っていた人が、実は家族や知人を通じてつながっていることも珍しくありません。
もちろん、これは地域や職場による話です。
ただ、
「仕事が終われば人間関係も終わり」という環境ではないケースもある
ということは覚えておいていいでしょう。
また、食品工場は女性従業員が多い職場もあります。
妹から聞いた話では、職場によっては仕事への積極性やコミュニケーション能力が求められることもあったそうです。
これは男性にも女性にも言えることですが、入社したばかりの頃は、
- 挨拶をする
- 分からないことを自分から聞く
- 指示されたことに返事をする
- ミスしたら素直に謝る
- 仕事を覚えようとする姿勢を見せる
といった基本的な行動をしておくことが大切だと思います。
食品工場は仕事内容自体が難しくないからこそ、仕事への姿勢や人間関係が職場での評価につながりやすい面もあります。
9.ライン作業は自分のタイミングでトイレに行きにくいことがある

これもライン作業ならではのデメリットです。
ライン作業では、自分一人の判断で自由に作業を中断できない場合があります。
もちろん実際には休憩や交代要員などの仕組みが用意されていますが、
「ちょっとトイレに行きたいから、今すぐ抜けます」
というように、自分の好きなタイミングで離れられる仕事ではありません。
妹も食品工場で働いていた際、この点を負担に感じていたそうです。
特に女性の場合、生理中などトイレに行くタイミングを調整したい場面もあるでしょう。
食品工場に限らずライン作業全般に言えることですが、
「自分のペースで仕事をしたい人」には、ライン作業は向いていない可能性があります。
求人を見るときは仕事内容だけでなく、
「休憩はどのように取るのか」
「トイレなどで一時的に持ち場を離れる場合はどうするのか」
といった点も、可能なら面接時に確認しておくと安心です。
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食品工場のデメリットは「きつい」だけではない

ここまで食品工場のデメリットを紹介してきました。
改めて整理すると、
- 夜勤が少ない分、給与を上げにくい場合がある
- 専門的なテクニカルスキルを身につけにくい
- キャリアがマネジメント寄りになりやすい
- 繁忙期と閑散期の差が大きい工場がある
- 水産加工などは自然や市況の影響を受ける
- ライン作業による身体的負担がある
- 仕事に慣れると単調になりやすい
- 人間関係が負担になる職場もある
- ライン作業ではトイレなどのタイミングを自由に取りにくい
といった点があります。
ただし、これらはすべての食品工場に当てはまるわけではありません。
例えば大手企業の工場と、地方の小規模な水産加工会社では、給与・勤務時間・福利厚生・人間関係・仕事の安定性などが大きく異なります。
そのため、
「食品工場だからきつい」
と考えるのではなく、
「自分が応募する工場は、どこがきつそうなのか」
を求人票や面接で確認することが大切です。
食品工場はどんな人に向いている?

食品工場のデメリットを踏まえると、向いている人と向いていない人がかなり分かれると思います。
食品工場に向いている人
- 未経験から工場で働きたい
- コツコツ作業するのが好き
- 同じ作業を繰り返しても苦にならない
- 日勤で働きたい
- 人と話し続ける仕事が苦手
- 食品に関わる仕事に興味がある
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食品工場が向いていない可能性がある人
- 専門的な技術を身につけたい
- 将来的に市場価値の高いスキルを身につけたい
- 毎日違う仕事をしたい
- 単純作業が苦手
- 繁忙期に長時間働くことを避けたい
- 仕事で高い収入を目指したい
- 自分のペースで仕事をしたい
という人は、ほかの製造業も含めて検討したほうがいいでしょう。

まとめ|食品工場は「楽な仕事」ではないが、未経験から入りやすい

食品工場で約6年間働いた経験から、私が感じたデメリットを紹介しました。
食品工場には、
- 給与が上がりにくい場合がある
- 専門的な技術を身につけにくい
- キャリアがマネジメント寄りになりやすい
- 繁忙期と閑散期の差が大きい
- 自然や市況の影響を受ける業種もある
- 身体的な負担がある
- 単純作業に飽きることがある
- 人間関係やライン作業特有のストレスがある
といったデメリットがあります。
一方で、食品工場には未経験から入りやすい、日勤中心の求人を探しやすい、専門的な資格がなくても始めやすいといったメリットもあります。
つまり、食品工場は「きついからやめておけ」という仕事ではありません。
むしろ、
「工場で働いてみたいけれど、機械や電気などの専門知識がない」
という人にとっては、有力な選択肢の一つです。
ただし、長く働くのであれば、仕事内容だけではなく、
「給与」「勤務時間」「繁忙期」「キャリア」「会社の安定性」
まで考えて求人を選ぶことをおすすめします。
私自身、食品工場で約6年間働きましたが、今振り返ると、食品工場には良いところも大変なところもありました。
これから食品工場への転職を考えている方は、メリットだけではなく、今回紹介したようなデメリットも理解したうえで、自分に合った職場を選んでみてください。



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