食品工場がきつい理由6選|水産工場2社・約6年働いてわかった現場のリアル

きつい 転職

「食品工場はきついって本当?」

「未経験でも働けるって聞いたけど、実際の仕事内容はどうなの?」

「食品工場を辞めたいけど、辞めた後に何ができるのかわからない……」

食品工場への就職・転職を考えている人の中には、このような疑問を持っている人も多いでしょう。

私はこれまで、水産系の食品工場2社で約6年間勤務してきました。

その後、工場勤務を離れてライターや営業など、デスクワーク中心の仕事も経験しています。

そのため、この記事では一般的な「食品工場はきつい」という話だけではなく、実際に約6年間工場で働いた経験から、食品工場の何がきつかったのか、逆にどんな人には向いているのかを紹介します。

先に結論を言うと、食品工場のきつさは人によってかなり違います。

ある人にとっては「立ちっぱなしで体力的にきつい仕事」でも、別の人にとっては「人とあまり話さず、体を動かせる楽な仕事」になることもあります。

この記事では、食品工場で感じやすい代表的なきつさを6つに分けて解説します。

さらに、食品工場で働くメリットや向いている人、辞めた後に活かせる経験についても紹介します。

  1. この記事を書いた人
  2. 食品工場がきついと言われる6つの理由
    1. 1. 立ちっぱなしで体力を使う
    2. ただし「立ち仕事=誰にとってもきつい」わけではない
    3. 2. 食品特有の臭いがきつい
      1. 工場勤務では「仕事中だけ臭い」わけではない
      2. 関連記事
    4. 3. 夏と冬の作業環境が厳しい
      1. 重い原料を扱う工程はさらにきつい
    5. 4. 腰や首に負担がかかる
    6. 5. 作業台の高さが合わないこともある
    7. 6. 繁忙期は一気に忙しくなる
  3. 食品工場には「独特の人間関係」がある
  4. 人間関係に溶け込めればかなり楽
  5. 食品工場はスキルが限定されやすい?
  6. 食品工場の経験は「現場を知っている」ことが武器になる
  7. 食品工場はきついだけじゃない|約6年働いてわかったメリット
    1. 食品工場は未経験でも採用されやすい
    2. 「職歴がないから工場しかない」は悪いことではない
    3. 食品工場は仕事の向き不向きが早くわかる
    4. 向いている人なら早く仕事を覚えられる
    5. 人間関係に馴染めればかなり楽
    6. 食品工場は不況に強い
    7. 食品は「生活に必要なもの」である
    8. 食品工場は「安定」を重視する人に向いている
  8. 食品工場に向いている人
    1. 体を動かす仕事が好きな人
    2. 同じ作業をコツコツ続けられる人
    3. 人と話し続ける仕事が苦手な人
  9. 逆に食品工場に向いていない人
    1. 変化のない仕事が苦手な人
    2. キャリアアップを重視する人
    3. 体力に自信がない人
    4. 人間関係を完全に避けたい人
  10. 食品工場は「きついからやめとけ」と一括りにできない
  11. 食品工場を辞める前に考えてほしいこと
  12. 「食品工場そのもの」が嫌なのか「今の職場」が嫌なのか
    1. 今の職場が嫌
    2. 食品工場という仕事そのものが嫌
  13. 「食品工場を辞めた後」どうすれば?
  14. 食品工場を辞めるべき?続けるか判断するときのポイント
    1. 体力的なきつさなら、慣れる可能性もある
    2. 人間関係が原因なら慎重に判断する
    3. 「半年後に成長しているか」を考える
  15. 食品工場で身につくスキルは本当にない?
    1. 体力と忍耐力が身につく
    2. 生産現場を知っていることは強みになる
    3. 現場経験から営業職に移る道もある
    4. 食品工場から転職するなら
  16. 関連記事

この記事を書いた人

ブロガー

水産系食品工場2社で約6年間勤務。

食品工場では、立ち仕事や原料の取り扱い、単純作業、繁忙期の長時間勤務などを経験しました。

その後、食品工場を退職し、Webライター・Webディレクター・営業などの仕事も経験。

「工場しか知らない状態」と「工場以外の仕事を経験した状態」の両方から、食品工場の働き方を比較しています。

※この記事は筆者自身の食品工場勤務経験をもとにした個人的な体験談です。食品工場は製品・工程・企業によって仕事内容や労働環境が大きく異なります。


食品工場がきついと言われる6つの理由

理由

食品工場の仕事がきついと感じる主な理由は、以下の6つです。

  1. 立ちっぱなしで体力を使う
  2. 食品特有の臭いがきつい
  3. 夏・冬の作業環境が厳しい
  4. 独特の人間関係がある
  5. 担当する工程によってスキルが限定されやすい
  6. 繁忙期は長時間労働になりやすい

ただし、すべての人が同じように感じるわけではありません。

私自身、食品工場を辞めてデスクワークを経験したことで、**「食品工場だからきつかったこと」と「自分にとって工場が向いていた部分」**の両方が見えるようになりました。

ここからは、実際の経験をもとに詳しく説明します。

1. 立ちっぱなしで体力を使う

立ちっぱなし

食品工場の仕事は、基本的に立ちっぱなしで作業することが多いです。

ライン作業の場合は決められた場所に立ち、流れてくる食品を加工したり、検品したり、包装したりします。

工程によってはほとんどその場から動かず、何時間も同じ姿勢で作業することになります。

私自身も水産工場で長期間働いてきましたが、工場勤務で地味に体へくるのが「一日中立っていること」でした。

その後、転職してデスクワークも経験しました。

そこで改めて感じたのが、工場とデスクワークでは疲れ方がまったく違うということです。

デスクワークでは一日中座っているため、肩や腰が凝ることはあります。

一方、食品工場では基本的に立った状態で仕事をするため、足や腰に疲労が蓄積します。

特に、

  • 長時間立ちっぱなし
  • 同じ姿勢を維持する
  • 下を向いて作業する
  • 重い原料を扱う
  • 作業スピードを維持する

といった条件が重なると、かなり体力を消耗します。

ただし「立ち仕事=誰にとってもきつい」わけではない

ここは食品工場への転職を考えている人に知っておいてほしいところです。

私は工場勤務を経験した後にデスクワークも経験しましたが、ずっと座ってパソコンに向かう仕事より、体を動かしている仕事のほうが楽だと感じる人もいます。

食品工場は工程によってはかなり運動量があります。

そのため、

「座っているより動いていたい」

「一日中人と話す仕事は苦手」

「パソコン作業より体を使う仕事が好き」

という人には、むしろ工場のほうが向いている可能性があります。

つまり、立ち仕事がきついかどうかは、本人の体力や仕事の好みによって変わるということです。


2. 食品特有の臭いがきつい

匂い

食品工場では、扱う食品によって独特の臭いがあります。

特に水産系の工場では、生魚・海産物・調味料など、それぞれ独特の臭いがあります。

私自身も水産工場で働いていたので、この問題はかなり実感があります。

もちろん、すべての食品工場が強烈な臭いというわけではありません。

実際、働いているうちに慣れる程度の臭いも多いです。

しかし、臭いに敏感な人にとってはかなり大きな問題になる可能性があります。

私が働いていた工場でも、臭いがどうしても合わず、入社してから短期間で辞めた人がいました。

食品工場に入社する場合は、仕事内容だけでなく、

「何を扱う工場なのか」

まで確認しておいたほうがいいでしょう。

工場勤務では「仕事中だけ臭い」わけではない

仕事中

個人的に地味に嫌だったのが、仕事が終わった後です。

食品工場では、白い工場衣を着て汗をかきながら作業することがあります。

そのため、一日仕事を終えると、食品の臭いと汗の臭いが身体や衣類に残っているように感じることがあります。

特に水産工場では、扱う原料によっては帰宅後まで臭いが気になることがあります。

工場内では周囲も同じ環境なので気にならなくても、帰宅してから「今日も臭いがついているな」と感じることがありました。

臭いに敏感な人は、ここを意外と見落とさないほうがいいでしょう。

関連記事

・水産工場は本当に臭い?6年間働いた私の結論


3. 夏と冬の作業環境が厳しい

作業環境

食品工場のきつさを語るうえで、温度環境も外せません。

食品工場では扱う食品や工程によって、作業環境が大きく変わります。

冷蔵・冷凍設備を扱う工場では寒さが問題になりますし、加熱工程の近くでは暑さが問題になります。

私が働いていた水産工場でも、夏場はかなり体力を消耗しました。

特に、

  • 工場衣を着ている
  • 長時間立ちっぱなし
  • 作業によっては動き続ける
  • 重い原料を扱う
  • 湿度が高い

といった条件が重なると、夏はかなりきつく感じます。

「暑い場所で作業するだけ」と思うかもしれませんが、実際には暑さ+長時間の立ち仕事+肉体労働が組み合わさるため、疲労が蓄積しやすいです。

重い原料を扱う工程はさらにきつい

肉体労働

食品工場といっても、仕事内容はさまざまです。

軽い食品を扱うライン作業だけではなく、原料の投入や運搬など、重量物を扱う工程もあります。

私自身も、数百kg単位の原料を扱う現場を経験しました。

また、食品工場によっては、味付け用のタレなどを大きな容器の中で混ぜる作業もあります。

一見すると「食品を作る仕事」ですが、実際にはかなりの肉体労働です。

そのため、食品工場に応募する際には、

「食品工場だから軽作業だろう」

と考えないほうがいいでしょう。

同じ食品工場でも、

  • ライン作業
  • 検品
  • 包装
  • 原料投入
  • 運搬
  • 調理
  • 洗浄
  • 製造機械の操作

などで体への負担は大きく変わります。


4. 腰や首に負担がかかる

腰痛

食品工場では、腰だけでなく首や肩への負担も見逃せません。

特にライン作業では、作業台の上にある食品を見ながら作業するため、長時間下を向くことがあります。

これが意外ときつい。

数分程度なら問題ありませんが、何時間も同じ姿勢で作業を続けていると、首や肩周りが凝ってきます。

私自身も食品工場で働いていたとき、首周りの疲労を感じることがありました。

また、重量物を扱う工程では腰への負担も大きくなります。

実際、長年工場で働いている人の中には、腰を痛めている人もいました。

もちろんすべての工場で腰痛になるわけではありません。

ただ、

「工場=立っているだけだから大したことはない」

と考えていると、実際の仕事内容とのギャップに驚くかもしれません。


5. 作業台の高さが合わないこともある

作業台

これは実際に働いてみないとわかりにくい、食品工場ならではのポイントです。

食品工場は女性が多い職場も珍しくありません。

そのため、工程によっては作業台が比較的低く設定されていることがあります。

私は身長が高いほうだったので、作業台の高さが自分の体格に合わないと感じることがありました。

作業しやすいように足を広げたり、姿勢を工夫したりしながら対応していました。

こうした小さな違和感も、毎日何時間も繰り返すとなかなか馬鹿にできません。

食品工場の仕事を探している人は、求人票だけではなく、実際の作業環境を見られるのであれば見ておくことをおすすめします。


6. 繁忙期は一気に忙しくなる

繁忙期

食品工場に限った話ではありませんが、食品業界は繁忙期と閑散期の差が大きい仕事があります。

繁忙期になると、

  • 週6勤務
  • 朝から夜までの勤務
  • 残業の増加
  • 作業量の増加
  • 人手不足

などが重なり、かなり疲労がたまります。

私自身も繁忙期には、朝から夜9時ごろまで働くような勤務を経験しました。

週6勤務が続けば、休日に寝て終わるということもあります。

ただし、繁忙期があるからこそ、閑散期には休みを取りやすい場合もあります。

私の場合、比較的人員に余裕がある時期を狙えば、有給休暇を取得しやすいこともありました。

特に大手企業など、ある程度人員に余裕がある会社では、こうしたメリハリをつけやすい可能性があります。

つまり、

「繁忙期がある=必ずブラック企業」ではありません。

年間を通してどのくらい忙しいのか、繁忙期はいつなのか、残業時間はどの程度なのかを確認することが重要です。


食品工場には「独特の人間関係」がある

人間関係

ここまで体力面を中心に紹介してきましたが、食品工場で働くうえでは人間関係も無視できません。

食品工場は、一般的な営業職や接客業とは違った人間関係があります。

工場は一度配属されると、毎日ほぼ同じメンバーと顔を合わせます。

そのため、人間関係がうまくいけばかなり働きやすい環境になります。

逆に、一度人間関係がこじれると逃げ場が少ないことがあります。

人間関係に溶け込めればかなり楽

人間関係に溶け込む

食品工場では、接客業や営業職のように、毎日さまざまな顧客と話す必要はありません。

基本的には工場内のメンバーと協力して仕事を進めます。

そのため、職場の人間関係にうまく溶け込めれば、人間関係によるストレスはかなり少なくなると私は感じていました。

個人的には、

  • 必要以上に自己主張しない
  • 誘われたらできるだけ参加する
  • 仕事を積極的に覚える
  • 任された仕事をしっかりやる
  • 周囲と協力する

という姿勢でいると、自然と職場に馴染みやすいと思います。

ただし、これは「嫌な人間関係にも我慢しろ」という話ではありません。

中小の工場ほど人手不足によって、仕事はできるものの人間性に問題がある人が放置されているケースもあります。

もし、

  • 暴言が日常的にある
  • いじめがある
  • 無視され続ける
  • ハラスメントがある
  • 明らかに危険な仕事を強要される

といった状況なら、無理に馴染もうとする必要はありません。

「工場なんだからこれくらい普通」と思わず、逃げることも選択肢に入れてください。


食品工場はスキルが限定されやすい?

落ち込んでる人

食品工場のデメリットとして、もう一つ挙げられるのがスキルの限定性です。

食品工場では、効率よく大量生産するために、一人ひとりが特定の工程を担当することがあります。

例えば、

  • 原料の処理
  • 加工
  • 調理
  • 検品
  • 包装
  • 箱詰め

などです。

一つの工程を担当していると、その工程については非常に詳しくなります。

しかし、転職市場でそのまま評価される「どこでも使えるスキル」が身につくかというと、必ずしもそうではありません。

特に、単純なライン作業だけを何年も続けていると、

「自分はこの仕事以外に何ができるんだろう?」

と感じることがあります。

これは私自身、食品工場を辞めてライターや営業などを経験したからこそ、より強く感じた部分です。

一方で、食品工場で身につくものが何もないわけではありません。

例えば、

  • 体力
  • 継続力
  • 忍耐力
  • 衛生管理の意識
  • 品質管理の感覚
  • チームワーク
  • 生産現場への理解
  • 人員管理
  • 生産管理

などは、経験として積み上がっていきます。

また、役職が上がれば、現場作業から生産管理・人員管理・工程管理へキャリアを広げることもできます。

さらに、食品工場の経験を活かして営業職などへ移る道もあります。

つまり、

「食品工場に入ったら一生ライン作業」ではありません。

自分からキャリアを広げようとすれば、選択肢はあります。


食品工場の経験は「現場を知っている」ことが武器になる

現場

食品工場を経験したからこそわかることもあります。

例えば食品メーカーの営業なら、現場の製造工程を理解していることは強みになります。

現場を知らない人にはわかりにくい、

「この工程ではこれだけ時間がかかる」

「この作業は人手が必要」

「この原料はこう扱う」

といった感覚を持っているからです。

そのため、食品工場から転職する場合は、単純に「工場経験しかない」と考えるのではなく、

「食品製造の現場を6年間経験した」

と捉え直してみることをおすすめします。


食品工場はきついだけじゃない|約6年働いてわかったメリット

メリット

ここまで食品工場のきつさについて紹介してきました。

立ちっぱなし、臭い、暑さ・寒さ、腰や首への負担、独特な人間関係、繁忙期の長時間労働など、確かに大変な部分はあります。

ただ、水産系の食品工場で約6年間働いた経験から言うと、食品工場は「きつい仕事」だけではありません。

実際に働いてみると、ほかの仕事にはないメリットもありました。

特に大きいと感じたのは、

  • 未経験でも採用されやすい
  • 仕事の向き不向きが早くわかる
  • 人間関係に馴染めればかなり働きやすい
  • 不況に強い
  • 食品業界ならではの安定感がある

という点です。

ここからは、実際に現場で働いた経験から詳しく紹介します。


食品工場は未経験でも採用されやすい

採用通知

食品工場の大きなメリットの一つは、未経験でも仕事を始めやすいことです。

食品工場ではさまざまなバックグラウンドを持った人が働いています。

私が働いていた工場にも、これまでの職歴がまったく違う人がいました。

外国人の技能実習生なども働いており、非常に多様な人が同じ現場で仕事をしていました。

なぜこれほど多様な人材が集まるのか。

その理由の一つが、食品工場が慢性的な人手不足になりやすいからです。

食品は毎日のように消費されるため、生産を止めるわけにはいきません。

そのため、企業側も経験者だけに採用対象を絞るのではなく、未経験者を採用して現場で仕事を覚えてもらうケースがあります。

「職歴がないから工場しかない」は悪いことではない

転職活動をしていると、

「自分には特別なスキルがない」

「未経験だから採用されないかもしれない」

と不安になることがあります。

その点、食品工場は比較的入口が広い仕事です。

もちろん、すべての食品工場が未経験歓迎とは限りません。

しかし、「まず働いて収入を得たい」という人にとって、選択肢になりやすい業界であることは間違いありません。

特に、

  • 学歴に自信がない
  • 職歴に空白がある
  • 未経験の仕事に挑戦したい
  • できるだけ早く働きたい
  • 正社員として働きたい

という人にとって、食品工場は候補になりやすいでしょう。


食品工場は仕事の向き不向きが早くわかる

向き不向き

食品工場で働いていて、後から振り返って意外に感じたメリットがこれです。

仕事の向き不向きが比較的早くわかります。

食品工場の仕事は、工程がある程度決まっています。

そのため、

「同じ作業を繰り返すのが苦痛なのか」

「体を動かして働くのが好きなのか」

「手先を使う仕事が得意なのか」

「決められた作業を正確に続けられるのか」

といった自分の適性が見えやすいのです。

これは後にライターや営業など、まったく違う仕事を経験してみて、より強く感じました。

デスクワークの場合、仕事の成果が出るまでに時間がかかることがあります。

例えばライターなら、

  • 文章を書く
  • SEOを考える
  • 構成を作る
  • リサーチする
  • 修正する
  • クライアントとやり取りする

など、複数の能力が求められます。

営業なら、

  • 顧客とのコミュニケーション
  • 商品知識
  • ヒアリング
  • 提案
  • クロージング
  • 事務処理

など、こちらも複数の要素があります。

それに対して食品工場は、担当工程が決まっている場合、比較的シンプルです。

だからこそ、

「この仕事を続けられるかどうか」

を早い段階で判断しやすい仕事だと思います。


向いている人なら早く仕事を覚えられる

即戦力

食品工場は、向いている人にとっては仕事を覚えるのが早いこともあります。

もちろん、最初からスピードについていけるわけではありません。

私自身も入社したばかりのころは、作業スピードについていくのに苦労しました。

しかし、毎日繰り返していると、

「ここでこう動く」

「次はこれをやる」

「このタイミングで準備する」

といった身体の動かし方がわかってきます。

食品工場では、マニュアルを頭で理解するだけではなく、身体で仕事を覚えていく感覚があります。

そのため、

「細かいことを考えるより、身体を動かして覚えるほうが得意」

という人には向いている可能性があります。


人間関係に馴染めればかなり楽

落ち着く

食品工場の人間関係については先ほども触れましたが、ここは「きつさ」と「メリット」の両面があります。

工場は閉鎖的な空間になりやすく、同じメンバーで仕事をすることが多いです。

そのため、最初は人間関係に苦労することがあります。

しかし、一度職場に馴染めてしまえば、逆にかなり楽になります。

私自身、工場勤務を経験した後に接客や営業など、人と頻繁に関わる仕事を経験しました。

そこで改めて感じたのが、

「工場は人と接するストレスが少ない」

ということでした。

もちろん工場でも人間関係はあります。

しかし、接客業や営業職のように、

「今日はどんなお客さんが来るだろう」

「クレームが来るかもしれない」

「初対面の人と毎日話さなければならない」

といったストレスは比較的少ないです。

基本的には決まったメンバーと協力して作業します。

そのため、

  • 人見知り
  • 初対面の人と話すのが苦手
  • 営業が苦手
  • 接客が苦手
  • 人と話し続けると疲れる

という人には、工場勤務が合う場合があります。

逆に、

「毎日いろいろな人と話したい」

「人と会うことで元気になる」

「変化の多い仕事が好き」

という人には、工場勤務は退屈に感じるかもしれません。


食品工場は不況に強い

柳

食品工場で働いていて、個人的に強く感じたメリットが不況に対する強さです。

私が最初の水産工場で働いていたのは2020年前後でした。

ちょうど新型コロナウイルス感染症の影響で、多くの企業が業績悪化や休業、倒産などに直面していた時期です。

ニュースを見れば、

「仕事がなくなった」

「会社の業績が悪化した」

「店舗が閉店した」

という話が連日のように出ていました。

そんな状況でも、私が働いていた水産会社は忙しく仕事をしていました。むしろ、前年より売上が伸びていました。

もちろん、すべての食品会社がコロナ禍でも好調だったわけではありません。

外食産業などは大きな影響を受けましたし、食品工場でも取り扱う商品の種類によって影響は異なります。

しかし、食品製造には、

「人が生活する限り、食品の需要がなくならない」

という強みがあります。


食品は「生活に必要なもの」である

食器

食品工場の強みは、食品が生活必需品であることです。

景気が悪くなったからといって、

「今年は食事を一切しません」

というわけにはいきません。

もちろん高級食品や外食など、景気に左右されやすい分野はあります。

しかし、日常的に食べる食品や保存食品などは、景気が悪くても一定の需要があります。

私が働いていた水産工場でも、わかめやひじきなど、日常的に食べられる食品を扱っていました。

そのため、景気が悪化している時期でも生産そのものがなくなることはありませんでした。

この経験から、

「食品工場は、景気変動の影響を比較的受けにくい仕事の一つなのではないか」

と感じるようになりました。

もちろん、「食品工場なら絶対に倒産しない」という意味ではありません。

会社の経営状態や取り扱う商品によってリスクは変わります。

それでも、景気に左右されにくい業界で働きたい人にとって、食品製造は検討する価値があります。


食品工場は「安定」を重視する人に向いている

安定性

食品工場の仕事は、派手な仕事ではありません。

営業のように大きな契約を取るわけでもなければ、Web業界のように新しいサービスを次々と作る仕事でもありません。

しかし、

「毎日必要とされるものを作る」

という非常にシンプルな役割があります。

食品が必要とされ続ける限り、生産する仕事も必要です。

そのため、

「派手なキャリアより安定して働きたい」

「人と話す仕事より、決まった仕事をコツコツやりたい」

「景気に左右されにくい仕事をしたい」

という人には、食品工場は合う可能性があります。


食品工場に向いている人

向いている

ここまでの経験を踏まえると、食品工場に向いているのは次のような人です。

体を動かす仕事が好きな人

体を動かす

食品工場は立ち仕事が多く、工程によってはかなり体力を使います。

そのため、デスクワークよりも、

「体を動かしているほうが楽」

という人には向いています。


同じ作業をコツコツ続けられる人

コツコツ作業

食品工場では、同じ工程を繰り返すことがあります。

変化の多い仕事が好きな人には退屈かもしれません。

一方で、

「決められた仕事を淡々とこなすほうが好き」

「同じ作業を繰り返しているほうが集中できる」

という人には向いています。


人と話し続ける仕事が苦手な人

距離感

食品工場でも人間関係はあります。

ただ、接客業や営業職ほど不特定多数の人と話す必要はありません。

そのため、

「人と関わること自体が嫌いではないが、毎日知らない人と話し続けるのは疲れる」

という人には選択肢になります。



逆に食品工場に向いていない人

向いてない

一方で、次のような人は食品工場の仕事にストレスを感じる可能性があります。

変化のない仕事が苦手な人

不安になる

毎日同じ工程を繰り返すため、

「毎日違う仕事をしたい」

という人には退屈に感じるでしょう。

キャリアアップを重視する人

キャリアアップ

もちろん管理職や生産管理などへのキャリアアップは可能です。

しかし、担当工程だけを繰り返していると、仕事の幅が広がりにくい場合があります。

「数年後には別の専門スキルを身につけたい」

という人は、意識的にキャリアを作る必要があります。

体力に自信がない人

体力

立ち仕事や重量物を扱う工程では、体力的な負担があります。

特に、

  • 腰痛がある
  • 長時間立つのが苦手
  • 暑い場所が苦手
  • 寒い場所が苦手

という人は、仕事内容を慎重に確認したほうがいいでしょう。

人間関係を完全に避けたい人

シャットアウト

「工場なら誰とも関わらなくていい」と考えるのも間違いです。

食品工場は複数人で生産ラインを動かすため、最低限のコミュニケーションは必要です。

むしろ人間関係が固定されやすいので、職場によっては人間関係が大きなストレスになることもあります。


食品工場は「きついからやめとけ」と一括りにできない

ひとくくり

ここまで読んで、

「結局、食品工場はきついんじゃないの?」

と思う人もいるでしょう。

確かに、食品工場にはきつい部分があります。

私自身、約6年間働いてきたからこそ、

「誰にでもおすすめできる仕事ではない」

とは思います。

しかし同時に、

「食品工場はやめておけ」と一括りにするのも違う

と思っています。

なぜなら、仕事のきつさは本人の適性によって大きく変わるからです。

例えば、

「立ち仕事が嫌いな人」にとってはきつい。

でも、

「座りっぱなしが嫌いな人」にとっては楽かもしれません。

「同じ作業が嫌いな人」にとってはきつい。

でも、

「決まった仕事を黙々とやりたい人」にとっては働きやすいかもしれません。

「人と話すことが好きな人」にとっては物足りない。

でも、

「営業や接客で疲れてしまう人」にとっては快適かもしれません。

つまり重要なのは、

食品工場がきついかどうかではなく、自分にとって何がきついのかを考えることです。


食品工場を辞める前に考えてほしいこと

辞表

もし現在食品工場で働いていて、

「もう辞めたい」

と考えているなら、勢いだけで退職する前に一度整理してみてください。

特に重要なのは、

「何がきつくて辞めたいのか」

です。

例えば、

「立ち仕事がきつい」

のであれば、デスクワークへの転職で解決する可能性があります。

一方、

「人間関係がきつい」

のであれば、食品工場そのものではなく、職場を変えるだけで改善するかもしれません。

「夜勤がきつい」

のであれば、日勤のみの食品工場へ移る方法もあります。

「給料が安い」

のであれば、資格取得や管理職への昇進、食品メーカーへの転職など、別のキャリアを考えることもできます。

つまり、

食品工場を辞める=食品業界を辞める

ではありません。

ここは非常に重要です。


「食品工場そのもの」が嫌なのか「今の職場」が嫌なのか

明確な判断

食品工場を辞めたいと思ったときは、次の2つを分けて考えてみてください。

今の職場が嫌

  • 人間関係が悪い
  • 給料が低い
  • 残業が多い
  • 夜勤がきつい
  • 工場が暑すぎる・寒すぎる
  • 休日が少ない

この場合は、別の食品工場へ転職するだけで改善する可能性があります。

食品工場という仕事そのものが嫌

  • 同じ作業が耐えられない
  • 体を使う仕事が嫌
  • 工場の雰囲気が苦手
  • キャリアを広げたい
  • デスクワークをやってみたい
  • もっと人と関わる仕事がしたい

この場合は、食品業界以外への転職も検討したほうがいいでしょう。


「食品工場を辞めた後」どうすれば?

キャリア

食品工場がきついと感じている人にとって、本当に知りたいのは、

「じゃあ辞めた後、何の仕事をすればいいの?」

ということではないでしょうか。

食品工場で働いた経験があるからといって、次も工場で働かなければならないわけではありません。

食品工場で身につけた経験は、

  • 食品メーカー
  • 品質管理
  • 生産管理
  • 食品営業
  • スーパーの食品部門
  • 生鮮部門
  • 給食関連
  • 食品系の物流

など、さまざまな仕事に応用できます。

食品工場を辞めるべき?続けるか判断するときのポイント

判断基準

ここまで食品工場のきつさについて紹介してきましたが、だからといって「食品工場は絶対に辞めたほうがいい」というわけではありません。

水産工場2社で約6年間働き、その後にデスクワークや営業、Webライターなども経験した自分からすると、食品工場には食品工場ならではのメリットもあります。

大切なのは、**「自分にとって何がきついのか」「この仕事を続けることで何が得られるのか」**を考えることです。

体力的なきつさなら、慣れる可能性もある

食品工場の仕事は、入社直後が一番きつく感じる人も少なくありません。

立ちっぱなしの作業、一定のスピードを求められるライン、重量物の取り扱いなど、普段あまり体を動かしていない人にとっては負担が大きいからです。

ただ、毎日仕事をしていると少しずつ体が慣れてきます。

自分自身も最初は「こんな仕事を毎日続けるのか」と思ったことがありますが、数ヶ月もすると体力がつき、ある程度は普通にこなせるようになりました。

そのため、

  • 入社して間もない
  • 体力的にはきついが徐々に慣れている
  • 職場の人間関係は悪くない
  • 給料や待遇にも大きな不満はない

という状態なら、すぐに辞めるのではなく、もう少し様子を見るという選択肢もあります。

一方で、何ヶ月働いても身体的な負担が軽くならない場合は、そもそも仕事との相性が悪い可能性があります。

人間関係が原因なら慎重に判断する

食品工場では、人間関係が働きやすさを大きく左右します。

閉鎖的な空間で同じメンバーと毎日顔を合わせるため、良い人間関係ができれば非常に働きやすい一方、相性の悪い人がいると毎日の出勤が苦痛になることもあります。

特に注意したいのが、

  • 特定の人から継続的に嫌がらせを受ける
  • 怒鳴られることが日常化している
  • 無理な仕事を一方的に押し付けられる
  • 上司に相談しても改善されない
  • 人手不足を理由に問題のある人物が放置されている

といったケースです。

食品工場は人手不足の職場も多いため、能力が高い一方で人間関係に問題を抱えている人が、そのまま現場に残っていることもあります。

「自分がうまく立ち回れば何とかなる」と考える必要はありません。

どうしても改善しない環境なら、逃げることも立派な選択肢です。

「半年後に成長しているか」を考える

半年後

食品工場を続けるか迷ったときは、半年後の自分を想像してみてください。

「半年後には今よりできる仕事が増えている」

「後輩を教える立場になっている」

「リーダーや管理職を目指せそう」

「生産管理や品質管理など、別の仕事にも挑戦できそう」

こうしたイメージが持てるのであれば、今はきつくても続ける意味があります。

一方で、

「半年後も同じ工程を繰り返している」

「仕事の幅がほとんど増えない」

「給料もほとんど変わらない」

「体力だけを消耗している」

という状態なら、転職を考えるタイミングかもしれません。


食品工場で身につくスキルは本当にない?

skill

食品工場について調べていると、「スキルが身につかない」「誰でもできる仕事」という意見を見かけることがあります。

これは半分正しく、半分間違っていると感じます。

確かに、ラインの一工程だけを担当している場合、他の会社でもそのまま使える専門的なスキルは身につきにくいです。

一方で、食品工場で働いた経験が無駄になるわけではありません。

体力と忍耐力が身につく

体力

食品工場では、毎日決められた時間に出勤し、一定のペースで作業を続けなければなりません。

繁忙期には長時間労働になることもあり、体力的にも精神的にも鍛えられます。

これは目に見える資格ではありませんが、仕事を続けるうえでは大きな強みです。

特に現場経験のない人と比べれば、

「きつい環境でも一定のパフォーマンスを維持する」

「決められたルールを守る」

「毎日安定して出勤する」

といった基本的な仕事の能力は身につきます。

生産現場を知っていることは強みになる

経験

食品工場で経験を積んでいくと、単純なライン作業だけではなく、

  • 生産量の管理
  • 人員配置
  • 品質管理
  • 衛生管理
  • 原料管理
  • 在庫管理
  • パート・アルバイトの教育
  • 作業効率の改善

など、より広い仕事を任されることがあります。

ここまで経験すれば、単純作業だけを経験した人とはキャリアが変わってきます。

特に現場からリーダーや管理職に上がれば、「自分で作業する」から「人や生産を管理する」へと仕事の内容が変わります。

食品工場で長く働くのであれば、こうしたルートを目指すのも一つの方法です。

現場経験から営業職に移る道もある

営業職

意外と見落とされがちなのが、現場経験を営業に活かすルートです。

食品メーカーや食品卸、原料メーカーなどでは、現場を知っていることが営業上の武器になるケースがあります。

例えば、食品工場で働いた経験があれば、

「この原料を現場で使うときに何が問題になるか」

「どのような納期だと現場が困るのか」

「製造現場では何を重視するのか」

といったことを、現場経験のない営業より具体的に理解できます。

もちろん、食品工場で働いていれば必ず営業になれるという話ではありません。

しかし、食品工場=一生ライン作業と考える必要はありません。


食品工場から転職するなら

転職する人

食品工場で約6年間働いた経験から言えるのは、「食品工場を辞めた=これまでの経験が無駄になる」ではないということです。

製造現場で身につけた経験を整理すれば、食品メーカー、品質管理、スーパー、給食関連など、食品業界内でも選択肢があります。

また、食品業界そのものから離れて、製造現場で培った体力・継続力・責任感などを別業界でアピールすることもできます。

今の仕事がきついなら、「辞めるか我慢するか」の二択だけで考える必要はありません。

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