「田舎には仕事がない」
「地元に帰りたいけど、働ける会社が見つからない」
「仕事が見つかっても、給料が低いところばかり……」
田舎で仕事を探していると、このように感じることがあるかもしれません。
実際、田舎では都会に比べて求人の数が少なく、選べる職種も限られます。
私自身、人口15万人ほどの地方で5年以上働いた経験がありますが、「田舎には仕事がない」というイメージには、一定の真実味があると感じています。
一方で、「田舎には仕事がない=納得できる仕事は見つからない」というわけではありません。
田舎で仕事を探すなら、都会とは少し違った探し方を知っておくことが重要です。
その中でも、私が地方で働いた経験から特に重要だと感じているのが、**人脈を利用した「リファラル採用」**です。
この記事では、地方で5年以上働いた私自身の経験や、実際に身近で見てきた事例を紹介しながら、田舎で納得できる仕事を探すための方法について解説します。

田舎は本当に仕事がない?実際に5年以上働いて感じたこと

まず、田舎の就職事情について考えてみましょう。
田舎の仕事と聞くと、
- 仕事が少ない
- 給料が低い
- 職種が限られている
- 希望する仕事が見つからない
といったイメージを持つ人も多いのではないでしょうか。
「火のない所に煙は立たぬ」という言葉があります。
実際に人口15万人ほどの地方で5年以上働いてきた私からすると、これらのイメージには確かに一定の真実があると思っています。
特に感じるのが、職種の選択肢の少なさです。
東京で約2年間生活した経験もありますが、リモートワークが普及した現在でも、地方と都市部では就業機会の差が大きいと感じました。
東京であれば、同じ「営業職」でも、
- IT
- 人材
- 不動産
- 広告
- 金融
- メーカー
など、さまざまな業界から選択できます。
一方、人口規模の小さい地方では、そもそも企業の数そのものが限られます。
そのため、
「この仕事がしたい」
と思って求人を探しても、近所では求人自体が存在しないことも珍しくありません。
では、地方で納得できる仕事を見つけるには、どうすればいいのでしょうか。
まず「100%理想の仕事」を探さない

田舎で仕事を探す以前に、一つ考えておきたいことがあります。
それは、100%納得できる仕事を最初から探しすぎないことです。
給料が高い。
人間関係がいい。
仕事内容も好き。
残業がない。
休みも多い。
勤務地も理想的。
こんな仕事が見つかれば最高です。
もちろん、実際にそのような仕事に出会う人もいるでしょう。
しかし、それを一発で掘り当てるのは簡単ではありません。
特に地方では、都会ほど求人の選択肢がありません。
だからこそ、仕事を探す前に**「自分にとって何が一番重要なのか」**を決めておくことをおすすめします。
私自身、これまで何度も言われてきたことですが、
「これだけは譲れない」
という条件を一つ決めておくことは大切です。
給料なのか。
休日なのか。
仕事内容なのか。
人間関係なのか。
勤務地なのか。
ワークライフバランスなのか。
すべてを満たす仕事を探すのではなく、まずは「これがないと仕事をする意味がない」と思える条件を一つ決める。
そのうえで、その他の条件については優先順位をつけていく。
これは田舎に限らず、仕事を探すうえで重要な考え方だと思います。

田舎で仕事を探すカギは「人脈」

ここからが本題です。
私が田舎で仕事を探す際に、ぜひ選択肢に入れてほしいと思っているのが、
「人脈を使った仕事探し」
です。
特にUターンで地元に戻ってきた人には、一度検討してほしい方法です。
いわゆる縁故採用や、最近の言葉でいうリファラル採用です。
「縁故採用」と聞くと、少し古いイメージがあるかもしれません。
しかし、地方では現在でも十分に機能していると私は感じています。
なぜなら、地方では人と人とのつながりが、都会以上に仕事と結びつきやすいからです。
実際に身近であった「縁故採用」の例

ここでは、私が実際に知っている事例を紹介します。
私の伯父は、新卒から地元の大手製造業で定年まで勤め上げました。
そして、その会社に入社したきっかけは、当時そこで働いていた親戚からの紹介だったそうです。
身内や親類からの紹介であれば、企業側もある程度その人物を信用しやすくなります。
もちろん、紹介されたからといって仕事ができるとは限りません。
それでも、
「この人の紹介なら、まったく知らない人を採用するよりは安心できる」
という心理は働きます。
そして、紹介された側にも責任感が生まれます。
「○○さんに紹介してもらった」
という経緯がある以上、入社後に下手なことはできません。
結果として、企業側と応募者側の双方にとってメリットが生まれることがあります。
Uターン後の転職でも紹介は機能する

もう一つ、最近の身近な事例があります。
私が中学生だった頃、一番仲の良かった同級生のお兄さんが、Uターンで地元に戻ってきました。
しかし、地元に戻ってからの就職がうまくいかなかったそうです。
そこで、お父さんから紹介を受け、お父さんが働いていた会社に入社しました。
その後、もう10年近く勤続しています。
結婚もされ、現在も仕事を続けています。
もちろん、紹介されたからといって必ず長続きするわけではありません。
ただ、少なくとも私の身近には、**「地元に戻ってきたものの仕事が見つからず、最終的に人からの紹介で仕事を見つけた」**という事例が実際にあります。
血縁がなくてもリファラル採用はある

「いや、それは親戚や家族が関係しているからでしょ?」
と思うかもしれません。
しかし、私が地方で働いていた経験からすると、血縁関係がなくても紹介による入社は普通にありました。
私が最初に働いた会社では、覚えているだけでも3人ほど、知人や友人経由で入社した人がいました。
2社目でも1人いました。
その方は残念ながら短期間で退職してしまいましたが、少なくとも「知人の紹介で入社する」ということ自体は、特別珍しいことではありませんでした。
都会でももちろんリファラル採用はあります。
しかし、地方では人間関係の距離が近い分、こうした採用がより身近に感じられるのではないかと私は思っています。
なぜ田舎ではリファラル採用が機能しやすいのか

では、なぜ地方では人からの紹介が仕事につながりやすいのでしょうか。
私が地方で働いてきた経験からすると、一つの理由は企業側も「よくわからない人を採用するリスク」を減らしたいからだと思います。
たとえば、こんな会話をイメージしてください。
「人が足りないな……。誰かいい人いないかな」
「そういえば、○○さんの友達が最近こっちに帰ってきて仕事探してますよ」
「それなら一回連れてきてよ」
極端に言えば、このような流れです。
もちろん、実際の採用では能力や経験も見られます。
ただ、人手不足の企業からすると、
「誰だかわからない人を採用するより、社員や知人からある程度人柄を聞ける人のほうが安心」
という考え方は理解できます。
特に地方企業では、長く地域に根付いて働いてくれる人を求めている会社もあります。
そう考えると、
「この人なら地域になじんで長く働いてくれそう」
という安心感は、採用において決して小さくありません。
田舎では「誰を知っているか」が意外と重要

地方で働いていると、人間関係の近さを感じる場面があります。
私自身、地元の水産関係の会社で働いていましたが、2社目に入社したときに驚いたことがあります。
なんと、1社目でお世話になった女性の上司と同じ部署になりました。
「こんなところでつながるのか」
と、正直かなり驚きました。
業界にもよりますが、地方では人間関係の情報が広がりやすいと感じます。
「あの会社はいいところだよ」
「あの人は仕事ができる」
「あの人はちょっとトラブルが多い」
「ああ、○○さん?今はあの会社で働いてるよ」
このような情報が、意外なところから入ってくることがあります。
これは悪いことばかりではありません。
むしろ、地域のコミュニティに入っておくことで、仕事に関する良い情報も悪い情報も手に入りやすくなるというメリットがあります。
Uターンするなら「昔の知り合い」に連絡してみる

では、Uターンで地元に戻ってきた人は、具体的に何をすればいいのでしょうか。
まずおすすめしたいのは、昔の知人や友人に連絡してみることです。
たとえば、
「最近地元に戻ってきたんだけど、仕事探してるんだよね」
と軽く伝えるだけでも構いません。
それだけで、
「うちの会社、人を募集してるよ」
「知り合いの会社で人を探してるらしい」
「○○なら条件いいかも」
といった情報が出てくる可能性があります。
求人サイトには掲載されていない仕事の情報が、こうした人間関係の中から出てくることもあります。
もちろん、紹介された会社だから必ず入社しなければならないわけではありません。
情報収集の一つとして考えてみましょう。
田舎では「コミュニティに入っておく」ことも仕事探しになる

私自身、最初の就職先は地元でした。
しかし、周囲で仲の良かった同級生の多くは県外に出ていたため、地元での人脈はほぼゼロからのスタートでした。
そこで、私自身が意識していたのが、
「仕事をきちんとこなす。そのうえで、無理のない範囲で地域の行事などにも顔を出す」
ということです。
もちろん、何でも参加すればいいという話ではありません。
お酒が飲めない人なら、無理して飲む必要もありません。
禁酒しているなら、それを伝えればいい。
下戸なら「自分は飲めないんです」と言えばいい。
大切なのは、その場に顔を出して、人の話を聞くことです。
人間は、自分の話を真剣に聞いてくれる人に対して、自然と好感を持ちやすいものです。
そして、そうした小さな関係が、後々仕事の情報につながることがあります。
田舎で生きていくうえでは、これも一つの処世術なのだと、私は実際に地方で働いてみて感じました。
田舎で仕事を探すなら「求人サイトだけ」に頼らない

田舎で仕事を探すとき、求人サイトを見ることはもちろん大切です。
しかし、それだけでは選択肢が狭くなってしまう可能性があります。
おすすめしたいのは、複数の方法を組み合わせることです。
求人サイトで探す
まずは一般的な求人サイトです。
自分の希望する職種や勤務地、給与などを確認しましょう。
ハローワークを利用する
地方の企業の中には、ハローワークを中心に求人を出しているところもあります。
求人サイトだけでは見つからない求人を探す方法として、チェックしておいて損はありません。
地元の知人に聞いてみる
そして、今回の記事で特に伝えたいのがこれです。
「誰かいい仕事知らない?」
と聞いてみる。
これだけでも構いません。
昔の同級生、親、兄弟、親戚、元同僚、地元の知人など、思いつく人に声をかけてみましょう。
すぐに仕事が見つからなくても、情報が入ってくるだけで選択肢は増えます。

田舎だからこそ「人とのつながり」を利用しよう

田舎には、確かに都会より仕事の選択肢が少ないという問題があります。
「田舎には仕事がない」という言葉が完全な間違いだとは、私自身も思いません。
人口が少なければ企業の数も限られます。
その結果、求人の数や職種の選択肢が都会より少なくなるのは当然です。
しかし、そこで、
「求人サイトを見て、仕事がないから終わり」
としてしまうのは少しもったいないと思います。
地方には地方なりの仕事の探し方があります。
その一つが、人とのつながりです。
特にUターンで地元に戻る場合は、昔の友人や知人、親戚、元同僚など、これまで築いてきた人間関係をもう一度掘り起こしてみてください。
「最近地元に戻ってきた」
「仕事を探している」
この一言から、思わぬ情報が入ってくるかもしれません。
まとめ|田舎で仕事がないなら「探し方」を変えてみよう

田舎では、都会に比べて仕事の数や職種が少ないことは事実です。
私自身、地方と東京の両方で働いた経験から、その差を肌で感じました。
しかし、だからといって「田舎では納得できる仕事が見つからない」と決めつける必要はありません。
田舎で仕事を探すなら、
- 100%理想の仕事を求めすぎない
- 自分にとって譲れない条件を決める
- 求人サイトだけに頼らない
- ハローワークも活用する
- 昔の友人や知人に連絡する
- 親戚や元同僚にも仕事の情報を聞いてみる
- 地域のコミュニティに無理のない範囲で参加する
といった方法があります。
そして、特にUターンで地元に戻る人には、リファラル採用や知人からの紹介を一つの選択肢として持っておくことをおすすめします。
「紹介なんて古い方法じゃないの?」
と思うかもしれません。
しかし、私が地方で実際に働いてきた経験からすると、今でも十分に機能しています。
田舎は都会ほど仕事の選択肢が多くありません。
だからこそ、求人の「数」だけを見るのではなく、人との「つながり」まで含めて仕事を探す。
これが、地方で納得できる仕事を見つけるための一つの方法ではないでしょうか。
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