「水産加工の仕事って具体的に何をするの?」
「未経験でも働ける?」
「魚をさばいたり、ずっと同じ作業をしたりする仕事なの?」
水産加工の仕事に興味を持ったものの、実際の仕事内容がイメージできない人も多いのではないでしょうか。
水産加工と一言でいっても、実際の仕事内容は会社や工場によって大きく異なります。
私はこれまで約6年間、水産加工に関わる仕事を経験してきました。
1社目は鮮魚・水産卸の会社で、海藻部門を中心に加工業務を担当。2社目では、輸入海産物を扱う専門商社の自社工場で製造部門を経験しました。
この記事では、水産加工の一般的な仕事内容だけではなく、実際に現場で働いた経験をもとに、
- 水産加工では何をするのか
- 未経験者は最初にどんな仕事をするのか
- 実際の加工工程
- 1日の仕事の流れ
- 会社によって仕事内容がどう違うのか
- 水産加工の大変なところ
- どんな人が向いているのか
について詳しく紹介します。
これから水産加工の仕事を始めようとしている人は、ぜひ参考にしてください。
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水産加工工場ってどんな仕事内容なの?

水産加工とは、魚・エビ・貝・海藻などの水産物を、消費者が食べられる商品へ加工する仕事です。
加工する商品には、刺身用の商品、干物、冷凍食品、海藻製品、練り物、魚の切り身など、さまざまなものがあります。
ただし、すべての水産加工会社が同じ仕事をしているわけではありません。
私自身、2社の水産加工関連の仕事を経験しましたが、仕事内容はかなり違いました。
1社目は鮮魚・水産卸の会社だったため、「注文された商品をその日に加工して出荷する」という流れが中心でした。
一方、2社目は輸入海産物を扱う専門商社の自社工場だったため、一人ひとりが担当する工程が明確に分かれていました。
そのため、水産加工の仕事を探すときは「水産加工」という業種名だけを見るのではなく、具体的に何を加工し、どの工程を担当するのかまで確認することが大切です。
水産加工の仕事内容は会社によって大きく違う

水産加工の仕事と聞くと、「魚をさばいてパック詰めする仕事」をイメージする人も多いと思います。
もちろんそうした仕事もあります。
しかし、実際には、
- 原料の荷受け
- 解凍
- 水戻し
- 選別
- 下処理
- 加工
- 計量
- パック詰め
- 箱詰め
- 荷造り
- 出荷
- 配送手配
- 清掃
など、さまざまな工程があります。
また、会社の規模によっても仕事の幅は変わります。
小規模な会社では一人が複数の仕事を担当することがあります。
反対に、規模の大きな工場では工程ごとに担当者が分かれ、特定の作業を繰り返し担当するケースもあります。
ここからは、私が実際に経験した2社の仕事内容を紹介します。
1社目は鮮魚・水産卸の会社

私が最初に経験したのは、鮮魚・水産卸を行う会社です。
水産業界では、漁獲された魚や養殖された水産物などを仕入れ、それをスーパーや市場、魚屋などに卸す会社があります。
私が所属していた会社も、そうした鮮魚・水産卸を行う会社でした。
仕事の基本的な流れは、
売り先から注文を受ける
↓
その日に出荷する商品の加工
↓
計量・パック
↓
荷造り
↓
パレット積み
↓
運送業者へ荷渡し
というものでした。
つまり、工場で商品を大量生産するというよりも、その日に注文された商品を必要な形に加工して、決められた時間までに出荷するという仕事です。
海藻部門ではどんな仕事をしていた?
私が所属していたのは、鮮魚・海藻を扱う部門でした。
海藻部門の仕事をさらに細かくすると、次のような流れになります。
原料の荷受け
↓
機械を使った水戻し
↓
加工場への運搬
↓
卸先ごとの加工
↓
計量
↓
袋・トレー・箱などへのパック
↓
荷造り
↓
パレット積み
↓
送り先・数量のダブルチェック
↓
運送業者へ荷渡し
例えば、塩で圧縮された状態で届いたわかめなどの原料を受け取り、機械を使って水戻しをします。
その後、加工場へ運び、注文に合わせて袋詰めやトレー、箱詰めなどを行います。
その際に重要になるのが計量です。
商品によって決められた重量があるため、既定のグラム内にリズムよく計量する必要があります。
完成した商品はまとめて荷造りし、パレットへ積みます。
最後に、送り先や数量に間違いがないかを確認して、運送業者へ引き渡します。
これで一連の出荷作業が完了します。
未経験で入社した場合の仕事内容は?
私の1社目では、最初から専門的な仕事を任されたわけではありません。
基本的には、比較的簡単な加工やパック作業などから覚えていきました。
小規模な会社だったこともあり、教育方法はOJTが中心。
いわゆる「見て覚える」という文化が強い職場でした。
最初は先輩の作業を見ながら覚え、できる仕事が増えていくと、徐々に任される範囲が広がっていきました。
例えば、
- パック加工
- 計量
- 原料の運搬
- 機械を使った水戻し
- 配送手配
などです。
さらに、鮮魚部門が忙しいときには、応援に入ることもありました。
そのため、最初は単純な作業からスタートしても、経験を積むことで仕事の幅を広げられる場合があります。
2社目は輸入海産物を扱う専門商社の自社工場

2社目は、輸入海産物を扱う専門商社の自社工場でした。
1社目との大きな違いは、自分が担当する工程がはっきりしていたことです。
取り扱う品目が多くなると、それだけ一つひとつの工程にも専門的な知識が必要になります。
例えばエビ一つをとっても、国内産・輸入品など複数の品目があり、私がいた職場では10種類近くを扱っていました。
さらに、冷凍された原料を扱うため、商品によって適切な解凍方法も異なります。
単純に「冷凍されたものを解凍すればいい」というわけではありません。
解凍方法によって商品の状態や歩留まりにも影響するため、経験を積むほど知識が必要になります。
このように、水産加工は単純作業だけではなく、原料の特徴を理解し、品質を保ちながら加工する仕事でもあります。
水産加工工場のリアルな1日の流れ

ここでは、私が経験した水産加工の仕事をもとに、一般的な1日の流れを紹介します。
ただし、勤務時間や工程は会社によって異なります。
出勤・着替え・衛生チェック
出勤したら、更衣などを済ませて作業場へ向かいます。
食品を扱う仕事なので、一般的な工場以上に衛生面への注意が必要です。
作業前の身だしなみや手洗いなど、決められた衛生ルールに従って準備します。
原料の確認・準備
その日に加工する原料を確認します。
水産加工では、冷凍された数十種類の魚介類、さまざまな状態の原料を扱います。
原料によって必要な処理が異なるため、何をどの商品に使うのかを確認して作業を進めます。
解凍・水戻し
冷凍原料を扱う工場では、解凍作業も重要な工程です。
私が経験した職場では、商品によって解凍方法が異なりました。
一見すると単純な作業に見えますが、原料の状態を見ながら適切に処理する必要があります。
加工・計量・パック
原料の準備ができたら、注文内容に合わせて加工します。
加工では解凍工程で味付けしたものを、焼成して冷蔵、または冷凍保管する場合や
そういったことはせず、解凍して生のまま計量し、袋・トレー・箱などに詰めていき冷凍するなど、卸先によりパターンがあります。
出荷準備
完成した商品は、出荷先ごとにまとめます。
商品、数量、送り先などに間違いがないか確認します。
水産加工では、作った商品を正しく出荷するところまでが仕事です。
加工だけできれば終わりというわけではありません。
清掃
食品工場では、作業終了後の清掃も重要な仕事です。
使用した設備や作業場をきれいにして、翌日の作業に備えます。
水産加工は原料を扱う仕事なので、衛生管理を徹底する必要があります。
水産加工の仕事で扱う道具・機械

水産加工で使う道具は、会社や商品によって異なります。
代表的なものとして、
- 包丁
- 計量器
- パック機械
- 解凍設備
- 水戻し用の機械
- 結束機
- 台車
- パレット
などがあります。
すべての会社で同じ設備を使うわけではありません。
特に工場規模が大きくなるほど機械化されている工程も多く、機械の操作方法を覚えることも仕事の一つになります。
水産加工の仕事はきつい?

水産加工の仕事がきついかどうかは、担当する工程や職場によってかなり変わります。
私自身も約6年間経験しましたが、楽な仕事だとは思いません。
特に大変になりやすいのは、
- 立ち仕事が多い
- 水や冷凍原料を扱う
- 同じ作業を繰り返すことがある
- 衛生管理が厳しい
- 繁忙期は仕事量が増える
- 商品によっては重量物を扱う
- 出荷時間に追われることがある
といった部分です。
一方で、仕事内容に慣れてくると、作業の段取りが分かるようになり、効率よく仕事を進められるようになります。
水産加工の「きつさ」については、別の記事でさらに詳しく解説しています。
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水産加工の繁忙期はいつ?

水産加工では、冬場に忙しくなる職場が多くあります。
私が経験した職場でも、特に年末にかけて仕事量が増えました。
1社目では、年末の大売り出しに向けて、イワシ、ホタテ、いくらなど、普段よりも多くの商材を扱うようになりました。
その時期は非常に忙しく、深夜11時近くまで残業することもありました。
一方、2社目でも冬場は繁忙期でした。
ただし、外国人労働者や複数の派遣会社、期間従業員などを活用して人員を増やし、残業時間を調整していました。
同じ水産加工でも、会社の人員体制によって繁忙期の働き方は大きく違うということです。
水産加工は未経験でも働ける?

水産加工は、未経験から入社できる求人も多い仕事です。
私自身も最初から専門的な知識を持っていたわけではありません。
最初は比較的簡単な加工やパック作業などを担当し、仕事を覚えながら徐々に担当できる範囲を広げていきました。
そのため、
「魚に詳しくないと無理なのでは?」
「専門的な資格が必要なのでは?」
と過度に心配する必要はありません。
ただし、食品を扱う仕事なので、衛生管理を守ることは非常に重要です。
また、同じ作業を繰り返すこともあるため、コツコツ仕事を続けられる人は適性があります。
水産加工の仕事に向いている人

水産加工の仕事は、次のような人に向いています。
コツコツ作業するのが好きな人
加工や計量、パックなど、同じ作業を繰り返す工程があります。
一つひとつの作業を丁寧に続けられる人には向いています。
食品の衛生管理を守れる人
食品を扱う仕事なので、衛生ルールを守ることは必須です。
「これくらいなら大丈夫」と自己判断するのではなく、決められたルールを守れる人が向いています。
体を動かす仕事が苦にならない人
立ち仕事や原料の運搬など、体を使う工程もあります。
デスクワークよりも体を動かす仕事が好きな人には適性があります。
専門的な仕事を覚えたい人
水産加工は、経験を積むほど原料や加工方法についての知識が増えていきます。
特に2社目では、原料の種類や解凍方法など、覚えることが多く、奥の深い仕事だと感じました。
水産加工の仕事に向いていない人

反対に、次のような人は仕事内容との相性を確認したほうがいいでしょう。
- 同じ作業を繰り返すのが苦手
- 立ち仕事が苦手
- 水や冷たい環境が苦手
- 食品の衛生ルールが面倒に感じる
- スピードを求められる仕事が苦手
- 繁忙期の残業を避けたい
もちろん、同じ水産加工でも仕事内容は会社によって違います。
「水産加工だから自分には無理」と決めつけるのではなく、応募する会社がどの工程を担当する求人なのかを確認することが大切です。
水産加工で6年間働いて分かったこと

約6年間、水産加工に関わる仕事を経験して感じたのは、水産加工は一括りにできない仕事だということです。
1社目では幅広い仕事を経験しました。
最初はパック加工など比較的簡単な作業から始め、経験を積むことで機械を使った水戻しや配送手配なども任せてもらえるようになりました。
一方、2社目では工程が明確に分かれており、一つひとつの工程についてより深い知識が求められました。
特に冷凍された海産物を扱う仕事では、原料によって解凍方法が異なり、歩留まりなども考える必要があります。
そのため、最初は単純作業に見えても、経験を積むほど専門性が見えてくる仕事だと思います。
また、会社によって、
- 残業時間
- 繁忙期の忙しさ
- 教育方法
- 担当する工程
- 機械化の程度
- 人員体制
などが大きく違います。
水産加工の仕事を探すなら、「水産加工」という名前だけで判断せず、求人票の仕事内容までしっかり確認することをおすすめします。
水産加工の仕事内容に関するよくある質問

水産加工は未経験でもできますか?
できます。
私自身も比較的簡単な加工やパック作業などから仕事を覚えていきました。
未経験歓迎の求人もあるため、経験がないことを理由に諦める必要はありません。
水産加工では魚をさばきますか?
会社や担当工程によります。
魚をさばく仕事もありますが、計量、パック、箱詰め、解凍、出荷など、魚をさばくこと以外の仕事も多くあります。
水産加工は工場勤務ですか?
工場勤務が中心ですが、会社によって仕事内容は異なります。
私が経験した1社目のように、鮮魚・水産卸の中に加工部門がある会社もあります。
水産加工は冬が忙しいですか?
私が経験した2社では、どちらも冬場が繁忙期でした。
特に年末は魚介類の需要が高まり、仕事量が増えました。
ただし、人員体制によって残業時間などは大きく変わります。
水産加工の給料はいくらくらいですか?
給与は会社、地域、経験、勤務時間によって異なります。
特に水産加工は繁忙期の残業時間によって月収が変わる場合もあります。
水産加工の求人を探すなら仕事内容を必ず確認しよう
水産加工の仕事を探すときは、「未経験歓迎」「食品工場」といった言葉だけで判断しないことをおすすめします。
同じ水産加工でも、
- 魚をさばく仕事
- パック詰め中心
- 冷凍原料の解凍
- 海藻加工
- 機械操作
- 出荷・物流
- 品質管理
など仕事内容は大きく異なります。
特に未経験から入る場合は、**「自分が実際に担当する工程は何なのか」**を確認しておきましょう。
「水産加工の仕事を探しているけど、どんな求人を選べばいいか分からない」という場合は、仕事内容だけでなく、勤務時間、残業、休日、勤務地、寮・社宅の有無なども比較しておくと安心です。
まとめ|水産加工は会社によって仕事内容が大きく違う

水産加工の仕事は、魚や海藻などの水産物を加工して商品として出荷する仕事です。
ただし、実際の仕事内容は会社によって大きく異なります。
私が経験した1社目では、鮮魚・水産卸の中で注文された商品を加工し、計量・パック・荷造り・出荷まで幅広く担当しました。
2社目では輸入海産物の専門商社の自社工場で、担当工程が明確に分かれ、原料や解凍方法などについてより専門的な知識が求められました。
約6年間働いて分かったのは、水産加工は「魚を加工する単純作業」だけではないということです。
最初は簡単な作業から始めても、経験を積むことで機械操作や原料の知識、加工方法、出荷など、仕事の幅を広げられる場合があります。
一方で、立ち仕事や衛生管理、冷たい環境、繰り返し作業、繁忙期の忙しさなど、大変な部分もあります。
これから水産加工の仕事を始める人は、まず「水産加工だから」という理由だけで判断せず、その会社で具体的にどんな工程を担当するのかを確認してみてください。
仕事内容を知ったうえで、自分に合う職場を選ぶことが大切です。


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