「楽そうだから」で始めた施設警備のバイト。実際は想像以上に精神的な仕事だった

施設警備 キャリア

「楽そう」という邪な理由で警備員のバイトを始めた

雲

私は大学時代の2年間、警備員としてアルバイトをしていました。

当時の志望動機は、とても褒められたものではありません。

「楽そうだったから」

たったそれだけです。

今の自分が当時に5分だけ戻れるなら、おそらくキャリアについて説教しているでしょう。

「警備のバイトをするくらいなら、すぐにでもベンチャー企業のインターンに応募しろ」

そんなことを言っていたと思います。

ただ、結果的にはこのアルバイトから学んだこともたくさんありました。

もちろん、楽な部分もありました。

しかし、全体を振り返ると、想像していた以上に精神的な負担が大きい仕事だったように思います。

今回は、私が実際に経験した施設警備の仕事について書いていきます。


警備員の仕事は大きく4種類に分けられる

警備員

皆さんは、「警備員」と聞いて何を思い浮かべるでしょうか。

道路工事の現場で誘導棒を振っている人でしょうか。

それとも、オフィスビルで入館証を確認している人でしょうか。

実は、警備員の仕事は大きく4種類に分類されています。

1号警備(施設警備)

  • オフィスビル
  • 商業施設
  • 病院
  • マンション

などの施設で、出入管理や巡回、防犯カメラの監視を行う仕事です。

2号警備(交通誘導・雑踏警備)

  • 道路工事
  • 建設現場
  • お祭り
  • コンサート会場

などで、人や車を安全に誘導する仕事です。

3号警備(運搬警備)

  • 現金
  • 貴金属
  • 美術品

などを安全に輸送する仕事です。

4号警備(身辺警備)

いわゆるボディーガードです。

要人や一般市民の身辺を警護します。

私は、この中でも1号警備である施設警備を担当していました。


「施設警備なら楽そう」という考えは完全に間違っていた

落とし穴

施設警備と聞くと、多くの人はこんなイメージを持つかもしれません。

「冷暖房の効いた室内で座っているだけ」

「巡回しているだけ」

「交通誘導よりは楽そう」

私もまったく同じことを考えていました。

しかし、実際に働いてみると、想像とはかなり違いました。

確かに、重い荷物を運ぶような肉体労働ではありません。

しかし、その代わりに精神的な緊張感が常にありました。


私が働いていたのは大阪の歓楽街にある飲食テナントビルだった

歓楽街

私が勤務していたのは、大阪の歓楽街にある飲食テナントビルでした。

施設内には、

  • 居酒屋
  • 焼肉店
  • フィットネスクラブ

などが入っていました。

警備員が配置される理由はシンプルです。

施設を安全に運営するためです。

トラブルを未然に防ぎ、万が一の事態に対応することが求められます。

しかし、歓楽街の飲食ビルでは、想像以上にトラブルが発生しました。


新人の頃は覚えることの多さに驚いた

新人

施設警備の新人が最初に苦労するのは、覚えることの多さです。

例えば、

  • 防火扉の位置
  • 防犯カメラの設置場所
  • 避難経路
  • 煙感知器の位置
  • 警報ブザーの操作方法
  • 警報発生時の対応手順

こうしたことを覚えなければなりません。

アルバイトだからといって、いつまでも補助的な仕事だけをしていればいいわけではありません。

最初はベテランの警備員とペアで働いていましたが、1年もすると自分で判断しなければならない場面も増えていきました。


一番多かったのは酔っ払ったお客様への対応だった

酔っ払い

飲食ビルだったため、酔っ払ったお客様への対応は日常茶飯事でした。

施設内で嘔吐してしまう人もいました。

なぜかホームレスの方が施設の近くまで来ることもありました。

そうしたトラブルに対応しながら、施設を清潔で安全な状態に保つことも仕事の一つでした。

ただ、悪いことばかりではありません。

テナントの方から感謝されることもありました。

学生だった私にとっては、社会勉強になる場面も多かったように思います。


急性アルコール中毒の対応は今でも印象に残っている

救急車

今でも強く記憶に残っている出来事があります。

急性アルコール中毒で、お客様が施設内で倒れたことがありました。

ベテランの相方が介抱している間、私は救急車を呼び、警察官を現場まで誘導しました。

振り返ってみると、この種のトラブルが最も多かったかもしれません。

そして、この経験によって、お酒の怖さを初めて実感しました。


火災報知器が鳴るたびに緊張した

火災報知器

飲食店では、調理中に大量の煙が発生することがあります。

その結果、火災報知器が作動することも珍しくありませんでした。

警報が鳴ると、まず発生場所を確認します。

その後、該当するテナントへ向かい、安全を確認します。

ほとんどの場合は、

「調理中の煙が原因でした」

というケースでした。

幸い、私が勤務していた間に本当の火災は発生しませんでした。

それでも、警報が鳴るたびに緊張したことを覚えています。

「もし本当に火事だったら…」

そんなプレッシャーは常にありました。


人間観察という意味では、とても勉強になった

大阪の街

警備員の待機場所には、たくさんの人が出入りしていました。

テナントのスタッフ。

工事業者。

外国人の実習生。

本当にさまざまな人と接しました。

こちらが挨拶をしても、何も言わずに通り過ぎる人もいます。

片言の日本語でも、丁寧に挨拶してくれる人もいます。

いつも笑顔を絶やさない人もいました。

その経験を通じて、私は一つのことを学びました。

人はコントロールできないということです。

だからこそ、自分自身はどのような人間でありたいのかを考えるようになりました。


まとめ

まとめ

振り返ってみると、「楽そうだから」という邪な理由で始めたアルバイトでした。

しかし、実際には多くの責任が伴う仕事でした。

体力的には楽な場面もありましたが、精神的には決して楽ではありませんでした。

それでも、

  • 安全管理の重要性
  • お酒の怖さ
  • 人との接し方
  • 社会の仕組み

こうしたことを学べたのは、大きな財産だったと思います。

もし今、「施設警備は楽そうだから」と考えている人がいるなら、一度立ち止まって考えてみてください。

楽な部分は確かにあります。

ただし、想像以上に責任が重く、精神的な負担も大きい仕事です。

だからこそ、自分に合っているかどうかを見極めたうえで、応募することをおすすめします。

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